put, cut の発音はなぜちがう?
putは プットで、cut はカットだ。発音が違う。何でだろう?
これらの発音が分かれたのは17世紀、イギリス,ロンドンを中心とした都会で起こった変化によるものだ。
u の文字はもともと発音は ウだった。 put, push がいい例だ。、
しかし、一部の単語はアの発音に変化した。cutがいい例だ。cutは元々はクットと発音していた。それがカットに変わったのだ。
このような、uの発音を「ウ」と発音する単語と「ア」と発音する単語に分かれた現象を Foot Strut Splitと言う。
ウのまま残った単語 fullフル pushプッシュ , pullプル put プット
ウ→アに変化した単語 but バット, runラン, sunサン, upアップ, underアンダー, luckラック, duckダック
イギリスの中心部で起こったこのような変化は、ロンドンなど中心部にとどまり、周辺部つまりスコットランドなどでは起こらなかった。つまり「ウ→ア」の変化が起きず、今でもbusをブスと発音することがある。
まとめ
uの文字はもともと「ウ」の発音が普通だった。(put) しかし、17世紀、uの文字でも一部の単語ではアと発音が変化した。(cut)
考えてみると、womanの発音と、son の o の発音も違う。これも同じ Foot Strut Split 現象で説明がつく。
oも元々、ウと発音されていた。woman, wolf などだ。というよりもともと、wumanだったのだ。
なぜ uでなくoの文字を使ったかだが、昔のフォントのデザインが関係している。m, n, v, l, w の隣に uを使うと、(縦の棒が多く)めちゃみにくく、判別しにくいため、綴りが「u」だったものをわざと「o」に変えたのだ。こうすることでみやすくなった。wuman→woman
文字がoの場合もウ→アの発音変化が起き、ウのままのものと、ウ→アに変化するものに分かれた。someサム、loveラヴ、sonサン、wonワン、touchタッチとなった。
まとめ
wuman→フォント的にみにくいため、m,n, v, l, wの隣にあった u を oに変えた→woman
つづりが「o」の場合でも、Foot Strut Splitがおき、ウの発音を残すものもあれば(woman, wolf)、アの発音に変わった単語も出てきた( some, love, son, won, touch) など。